ISBN978-4-86037-309-2 四六判・並製本・210頁 定価:1500円+税 

種田山頭火
山頭火句集 草木塔【復刻版】

山頭火は生前一草庵で句稿を整理し、第一句集から第七句集(私家版)までを集成した一代句集『草木塔』を世に出した。本句集は独特の自由律俳句による名作として人気を博し、<分け入っても分け入っても青い山>等の名句とともに、山頭火は今も人々の心の中に生きている。しかし、昭和15年発行の生前初版本は、現在、図書館でも見つけることが難しい。本書は山頭火の偉業を次の時代に伝えるべく活動をしているNPO法人まつやま山頭火倶楽部により、没後八十周年を記念して発行された復刻普及版である。

 ISBN978-4-86037-308-5 四六判・並製本・132頁 定価:2000円+税 

渡辺 瀑
句集 木の精(KUKUNOTI)

句集名『木の精』は、ククノチと読む。古事記等に記されている「木の神」のことである。本書は、山を歩きその世界に魅了され、大自然から戴く感動や景色を詠むことをこよなく楽しむ著者の第一句集。山の句を主眼に置きながら、日常をテーマ別に編み四部構成とし、自分の感動や様々な思いを刻む。


龍神の卵の如く福寿草
龍尾触れたか凍滝の崩れ落つ
龍神を鎮めよ千の夕菅よ

これからは、福寿草の蕾を見る度に、龍神の卵だと思ってしまうだろう。凍滝の崩れるさまを見る度に、目に見えぬ龍の尻尾を探してしまうだろう。そして、夕菅の花を見る度に、まるで巫女のようにその花を振るに違いない。 (夏井いつき)

 ISBN978-4-86037-304-7 新書判・並製本・239頁 定価:909円+税 

池田澄子・坪内稔典 ほか
あの句この句
   
現代俳句の世界

1982年から坪内稔典を中心に活発に活動していた俳句集団「船団」は、2020年、「散在」を決め、俳句雑誌「船団」は125号をもって終刊となった。本書は、その最終号に在籍していた220人の自選の5句を収めたもの。くったくなくのびやかな、「船団」色豊かな1100句が記録されている。

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 ISBN978-4-86037-297-2 四六判・並製本・122頁 定価:1700円+税 

渡部ひとみ
句集 水飲み場

  冬青空ひょこっと鳥の水飲み場
  冬の日のカフェに巣箱とオートバイ
  雪の窓つま先くっとたてていた

冬の章「マメ科に属す」の三句だが、これら、どれも大好きだ。鮮明な形が快い。 ここまでで私が挙げた句は、どれもが私たちの普段の言葉で書かれている。いわゆる俳句らしい言葉とか表現がない。別の言い方をすれば、今を生きている言葉が作る五七五の言葉の風景、それがひとみさんの俳句の世界なのだ。(跋文「五七五の言葉の風景 坪内稔典」より)